膝の裏にできた水の袋を膝窩部嚢腫 (popliteal cyst)(ベーカーズシスト)といいます。
今回はこの原因と当科で行なっている関節鏡視下嚢腫切除についてのお話です。
Bakerさんが初めて報告したのでベーカーズシストと言われています。
MRIで膝の後ろに袋がてきているのがわかります。(白い部分)
定義はこのようになっています。
原因です。
弁のような構造になっていますので、関節内からシスト内へでた関節液が
戻らず、溜まる一方になります。
膝関節内に関節駅が溜まる理由として、半月板損傷があります。
治療法です。膝関節内に関節液が溜まる原因を解決しないと、溜まり続けます。
切開摘出では弁の構造が残るため、再発します。
また、傷も大きく残ります。
そこで、保存的治療が無効な人には関節鏡を用いた手術をしています。
この報告は韓国のAhn教授のものですが、手術後著明にサイズが小さくなっています。
当科では右の写真の様に小さい傷でベーカーシストの治療を
関節鏡で行っております。
以前は大きく切開しておりましたが、関節鏡では小さい傷で治療することができます。
そのため、退院も早くなります。
ベーカーシストでお困りの方、
毎週のように水がたまり、膝の裏の水を抜いておられる方、
当科では関節鏡でベーカーシストを治療しております。
他の病院で大きく切らないとダメだと言われた方、
ご相談ください。
兵庫医科大学病院 整形外科 助教 中山 寛
スポーツ関節鏡外来
月曜日:13時~17時
水曜日:9時~17時
(上記時間内にお越しいただくか、お電話下さい)
Tel: 0798-45-6180
mailにて相談していただいても構いません。
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下肢関節鏡手術
股関節鏡、膝関節鏡、足関節鏡手術:
前十字靭帯再建、半月板縫合、股関節唇縫合、
膝関節温存手術(骨切り術)を主に行なっております。