膝関節鏡外科医のblog

兵庫医大で膝関節専門医として関節鏡手術や膝周囲骨切り術をしています。 当グループで行なっている最新の関節鏡手術や 学会・研究活動などを知っていただくためのブログです。准教授、医学博士、日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会スポーツ医、日本体育協会スポーツ医、膝関節鏡技術認定医、日本Knee Osteotomy Forum世話人、関西Knee Osteotomy研究会世話人、兵庫県膝関節研究会世話人、2014年ドイツチュービンゲン大学留学、2014年、2017年、2018年AO Davos knee osteotomy master course faculty、前医局長 六甲山はぁはぁ倶楽部チームドクター

カテゴリ: trans-septal approach

皆様いかがお過ごしでしょうか。

今日のチュービンゲンは少し雨模様でしたが、
気温は8度もありました。
西宮の気温と変わらないぐらいで、ここ数日
温かくて助かっています。

膝関節鏡は普通、膝の前からカメラを入れて関節内を見ますが、
膝の後ろは見えません。
その際、当科ではtrans-septal approachといって
膝の後ろを確認できるテクニックを用いています。
(前回のブログを参照)
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今日のチュービンゲン大学でのオペで
trans-septal approachを紹介したところ、
みんなamazing viewと驚いてくれました。

このテクニックは2011年に私が韓国のAhn教授に
教えてもらったテクニックです。

少なくともチュービンゲンでは初めての
テクニックだったようで、
写真も撮って、発表に使いたいと言ってくれました。

骨切り術はドイツのほうが進んでいますが、
関節鏡のテクニックではドイツに負けてないなと
ドイツ語が飛び交うオペ場で心の中で日本語でつぶやきました。

私の通勤路
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この山の上に病院があります。
今日やっと積もっていた雪が解けました。

現在外来は休診中です。
3月2日月曜日から外来を再開いたします。

兵庫医科大学病院 整形外科 助教 中山 寛
スポーツ関節鏡外来 
月曜日:13時~17時
水曜日:9時~17時
 (上記時間内にお越しいただくか、お電話下さい)
Tel: 0798-45-6180 
 mailにて相談していただいても構いません。
E-mail:hyomedsports@yahoo.co.jp

下肢関節鏡手術
股関節鏡、膝関節鏡、足関節鏡手術:
前十字靭帯再建、半月板縫合、股関節唇縫合、
膝関節温存手術(骨切り術)を主に行なっております。
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皆様いかがお過ごしでしょうか。かなり春めいてまいりましたね。

 

当科は田中寿一教授が主催した日本手外科学会が先週末に終了し、一息ついております。今年度は当科主催の学会が続きます。私のボスである吉矢晋一主任教授が主催されます運動器科学会が7月に、臨床バイオメカ学会が11月にそれぞれ神戸で開催されます。スタッフの1人としてまだまだ忙しい時期が続きます。

 

本日は切開せずに膝の後方にアプローチできる関節鏡手術(trans-septal approach)を使った手術をお話します。
            普段の膝関節鏡アプローチ
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    Trans-septal approachにて膝関節後方を見ているところ          111



















     

以前にも書いていますが、一般的に、膝関節鏡は前内側portalと前外側portalを作成しますが、この2つのportalからでは膝関節後方を見ることは不可能です。そのため、当科では、後内側portalと後外側portalを作成し、後十字靭帯後方にある隔壁を破ることで、trans-septal approachとして、今までの関節鏡手術ではapproachが困難であった膝の後方部分へのapproachを可能としています。
これらのportalを作成することで、以前なら腹臥位で、大きく切開していた症例に対しても、関節鏡のみで処置できる選択肢が増えました。後十字靭帯再建術もこの方法で行うことで、従来法より手術時間が短縮しました。
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       後十字靭帯後方に存在するガングリオン(→)
      (従来の関節鏡の方法では、見えない部分である)

図1

























        Trans-septal approachにて全て郭清可能です。
図2























    



              術後3週間の創部
            傷はたったこれだけです。
     右膝内側                右膝外側
図11図12



















  当科では関節鏡にて侵襲の少ない手術を行なっております。

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